仕掛学
人間の行動を無意識のうちに操作する(本人の意図とは無関係な)仕掛けは、禁止や命令されることより効果的である。
例
小便器に的を設置すると、飛び散りの汚れが激減。
斜めの線をファイルや漫画等の並べるものに引くことによって、番号順に「整理整頓した状態」で並ぶ。
小さな鳥居を置くことによって、そこにゴミが捨てられることを防止。
音の鳴る階段により、エスカレーターより階段を利用することを促進。
微妙に居心地悪い位の椅子のかたさによって、回転率を上げる。
仕掛けの定義
- 公平性: 誰も不利益を被らない。
- 誘引性: 行動が誘われる。
- 目的の二重性: 仕掛ける側と仕掛けられる側の両方の目的が異なる。
仕掛けの有用さは、「便益」と「負担」の割合に左右される。 負担>>便益では行動が変えられない。 負担は小さいほど良い。
仕掛けには目新たらしさが大切であるため、いずれ効果は薄れる。
オズボーンのチェックリスト
仕掛けアイデア発想法
- 他の用途は?(Put to other uses)
- 類似のものは?(Adapt)
- 変えてみたら?(Modify)
- 大きくしてみたら?(Magnify)
- 小さくしてみたら?(Minify)
- 他のもので代用してみたら?
- 入れ替えてみたら?(Rearrange)
- 逆にしてみたら?(Reverse)
- 組み合わせてみたら?(Combine)
発想の転換
When NASA first started sending up astronauts. They quickly discovered that ballpoint pens would not work in zero gravity. To combat the problem, NASA scientists spent a decade and $12 billion to develop a pen that writes in zero gravity, upside down, underwater, on almost any surface, and at temperatures ranging from below freezing to 300 degrees Celsius. The Russians used a pencil.
参考文献
- 仕掛学 人を動かすアイデアの作り方、松村真宏